《怒田の水没隧道》(仮称) 【2:諦めた時…道が見えてくる】

探訪日:2009. 1.12
提出日:2009.12.26
 
山の中を一人孤独に歩いて約1時間30分。そろそろお腹が空いたなぁ…と思ったら、昼食になる物を何も持っていなかった事に気づいて(T_T)
でもね、立て続けに素掘隧道5本抜けられたから…もーお腹一杯さ!…ググゥー………f^^;
よーし、こーなったら仕方が無い…これからは何か食べられそうな木の実とかを探して進みましょうか?(←おいおい…遂に野生化する気なのか?)

さてさて… 怒田5隧道(西側坑口) を抜けると、また暫らく山の中の廃道を進む事になりそうです。
先ほどから見えているこの凹み、この下に暗渠が在るんですけど…
時にはその暗渠に入りきれなかった水が道を横断してのでしょうか?
路面は流されて凹んでしまっても、先人達のタイヤの跡が平気で通過していました。

やがて水分たっぷりグニョグニョな道へと変わり、徐々に高度を上げながら右下には沢が平行しております。
うほ!?
本当の道はここを直進だったのではないでしょうか?
とりあえず…先人達の通りに右のグニョグニョへ進みます。
遂に右に平行していた沢を横断して、道だか何だか判らない所に無理矢理道が出来ています!!
ぐにょグニョ…泥デロ泥どろ…の上り坂です。^^;
上の画像で竹林の先は明るくなっていますが…
その明るい所に出ると、何となく平場で左から道が合流してきました!
うおっ!やっぱり、元々の道っぽい道と合流しました!!
その合流地点で後ろを振り返りました。
左の一段下がった藪とその奥の竹林を抜けて来た訳ですね。
右へ進む道は一体何処へと続いているのでしょうか…?

現在地は周囲の状況から【この辺り】だと思います

さて、その先は…
たぶん正面奥に見えているあの山に今回の目的物件が在る筈です。

何となく太陽が傾いてきました!急がないと陽が暮れちまう…。
因みに…撮影時刻は12:29。
現地だともっと時間が過ぎている様に感じちゃいました。
まぁ…山奥で一人、心細いので焦っていたのでしょうか。^^;

とっ、その時!?
突如右に“明らかに午後の陽射し”に照らされる穴っぽい半円の暗がりを発見しちゃいました!!
時間を気にしつつも結構デカイ穴だったので近づいてしまいました。
埋もれた廃隧道ではなさそうですけど…こーやって穴が開いていると中身が気になってしまいます。
結局、左右に川廻しっぽい穴が続いていました。
その内部が気になりますが、こーゆー狭い穴に入るのはちょっと…
怖い(以前のこれで懲りました)ので遠慮させていただきました。
ゴメンナサイ、せめてその左右の穴を撮っておけば良かったのに…
しっかり撮るのを忘れてしまった様です。

右手前には久しぶりの人工物…タイヤが埋もれかけています。
でもね…その穴に一歩入った洞床にまた人工物を発見しました!

現在ではあまり見られなくなった形の…抵抗器やCANタイプのトランジスター、耐圧と容量の割りにはやたら大きい電解コンデンサー…
それらを考えると…少なくとも30年以上前の電子部品製品ですか?

これは何処からともなくこの川廻し隧道の中を通って流されて着たのでしょうか?それとも、ここで不法投棄されたゴミ残骸なのでしょうか?
因みにこの近辺で、これと先ほどのタイヤ以外の人工物は見当たりませんでした…。

別に大騒ぎする事ではないと思いますけど…何だか気になりました。
たとえば…昔、この近辺に民家(廃墟)とか在った話とか無いですか?

ここで廃墟が出現したら嫌だなぁ…(当時はそんなに興味無いけど…)
つまり、またより道する要素が増えてしまうからそう思っただけです。
(うん?やっぱりそーゆーのも興味あるじゃん!)
でも、たとえ建物が残っていても入らないでしょうね…。
なんってったて…そーゆー建物が在ったら1人では怖いし。^^;
因みに、当時は『チーム廃墟』とか知らなかったし…。(笑)

いえいえ…文章ネタの為じゃなくて、当時は本当にそんな事を考えながら先を進みました。
あれれれ…^^;
そういえば、今進んでいる道の事を忘れてしまいましたけど…
本当にこっちで合っているんですかー!?
微かに道っぽいです…。
うん、やっぱり道だったみたいです!
先人達の残してくれたタイヤの跡が再び現れてホッと安心。^^;

あんれ?正面にピンクのリボンがぶら下っています!?
更なる人工物の出現にこれまた安心感が増しました。
上の画像のピンクのリボンの先には(自然に還りつつありますが)道が続いている様子です!

更に進むと…木に黄色いマークが付いていたりして、明らかに人が入っている形跡が見付かって安心しました。
うんうん…ちょっと道は細いけどイイねいいね。♪
ここをバイクで進むのちょっと骨が折れそうですね…。^^;
陽射しも弱くなる森の中…。
更に進むとこーなっちゃいますけど…。^^;
先輩、本当にこっちで合っているんすか!?
で、その下を見ると当然タイヤの跡は確認出来そうもないです…。
ところが、竹がこーやって思いっきり折れているからタイヤは通過しているのでしょうか…?
とりあえず…何とも判断が決まらないまま進んでます…。
こっちかなぁ…。
でも途中でピンクのリボンを見付けちゃうと引き返す訳にも行かず…。

あちこちウロウロしているウチにそれらしい風陰気を見付けるものの…
近づいてみるとただの凹みだったり…。^^;
そもそも、こんな急な上り坂の先に隧道なんて掘る訳は無さそう…。

もう一度ピンクのリボンの更に奥まで進んでみるとしますか…。
またピンクのリボン!?
でもねぇ…例の水没隧道まで皆さんはバイク(オフ車でしょうけど)で行っているんですよね!
そうやって交通量が多い廃道なので、こんなに路面が不明なのはちょっと考え難いですねぇ…。
どっかで道を間違えたな!?
そう思いつつも…この様に法面っぽいのを発見しちゃうと止まれず…。
そして、右の木の手前に赤い杭(判り難いけど)を発見しながら…
何となく道っぽくなっていくるから、とりあえず止まれません…。
うにゃ?何となく二股に分岐している様にも見えますね…。(左右2つの画像をパノラマにした方が良かったかも知れません。)
左に少し進んでみましたが…道の址ではないらしく、ただ斜面が道の様に凹んでいるだけの様でした。
右を見ると…あれ?あの奥の風陰気って(いつもの様に隧道の手前に在る)掘割っぽくないです?

も、もしかして…
右へ進んだあの奥に水没隧道は待っているというのだろうか…?
そう、きっとここから坑口が見えないだけなのかも知れない…。
と、嬉しくなって駆け寄ると…
やっぱり違ったみたい…。(+_+)

そーですよねぇ…どー考えたって隧道への道をいつの間にか外れてしまったみたいです。
印刷して持参した地図をもう一度見ても、よく判らない…
つまり、今何処に居るんだ?
まずはそれを確認しなけりゃどーにもならない訳なんですね!
当時の私はGPSナビとか端末なんて持ってないです。(現在も!?)
それでも唯一現在地が確認出来そうな物は、携帯電話にオマケで入っている地図ソフトで携帯電話に内臓のGPSを利用して現在地を知る手段だけです。
ところが…ここは携帯電話の電波が圏外!?
肝心な地図データーを電波で送ってくるので全く使用出来ないんです!

半泣きでとりあえず来た道を引き返します。
何処でどー間違えたのか…?

と、その時!謎が急に解けました!!
先ほどは…左のピンクの線の様に歩いてこちらへとそのまま直進してしまった様です。
正しくは…ここでウォーターブルーの線の方へと折れる筈だったんでしょう!

ピンクとウォーターブルーの線を消す
つまり…左の木の後ろを通ってきて、ここでこんな急坂を上りつつ右上へとU字形カーブを曲がる筈だったんですね。
そのU字カーブを越えて振り返りました。
先ほどはピンクの←の様にこれに気づかず直進してしまったんでした。

因みに…ここから《画像を19コマ戻る》と、
木に付けてある“黄色いマーク”を発見した画像がここに気づかず通過する直前に撮ったものだったんですね!


以上の事を考えると現在地は【ここ】でしょう

この北側の谷を迷っていた訳ですか。^^;

U字カーブを直進して23分間迷って時間のロスをしました。
そんなポカに当時は凄く焦っていたけど…現在時刻は、13:06。
今考えると…まだ日没まで時間の余裕はあります。^^;
(別に山行がを意識している訳ではないけど…時間は気になります。)
上の画像の“明るい場所”に出て振り返りました。
ここが地図で“水没隧道から直ぐ東のヘアピンカーブ”になんですね。

さぁ…地図を見ると、今回の目的であった青いマークを付けた水没隧道まで地図読みで70m位です!!
もう~道が少々荒れていた位でも全く気になりませんよー♪
道というより…(今日は水が無い)水路を上っている感じです。
うひー!皆さんここをバイクで駆け上がってしまうんですか!?
先ほどの倒木を越えて後ろを振り返ると…ねっ、凄いでしょ!
左側の木は切られてまだ数日しか経ってない感じだけど…(後で判明)

さて、その先は…
いよいよ、いつもの…あ…あの…ふふ風陰気きですねね!!
(まぁまぁ…落ち着けってば!どもっているじゃんかYO!)
Σあ゛ぁ!?
み…見えたよ!あれ、そーじゃね!?
(某目薬のCM風に)
キタ━☼Д☼━!!

遂に例の水没隧道が目の前に!!
 
今までパソコンのモニター越しに見ていた隧道が今、目の前に!!やっぱりこの瞬間は今回の様に“未知ではない隧道”でも凄くドキドキします!
さぁ…ライトの準備はOK? カメラをもう一度点検OK? 水没の覚悟OK? オシッコは出したか? よーし、行っちゃえーーー!!(次ページ)
 
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